ウェイトトレーニング中の首や肩の痛み

ウェイトトレーニング中に首や肩の痛みが出たことはないでしょうか。
今日はウェイトトレーニングによくある痛みについてお話します。

トレーニング中に肩こりがひどくなる

ウェイトトレーニングをすることで、肩こりがひどくなる人がいます。

トレーニングで力を入れると首から肩にかけて痛みが出てきます。
トレーニングが始まり徐々に症状が強くなったり、最初から痛いときもあります。
肩こりをもっていなくても、同様の症状が出る人もいます。

なぜこのような症状が起きるのでしょうか。

”肩こり”として片付けられてしまうトレーニング中の肩の痛み

困ってしまうことに、このトレーニング中の肩の痛みは、どこに行っても明確な解決法がみつかりません。
ストレッチを良くしてとか、しばらく休んでくださいとか、根本的な解決でないことを言われます。
そのため、悩んでいる人が意外と多くいます。

一般的に、整形外科や整骨院などでは、学んだ書籍・文献に沿って痛みを判断します。
患者さんの個々の症状を診ながら、どの疾患に該当するのかを考え、治す方法を決めます。
つまり、文献に載っていない症状は、「よくわからない」のです。

トレーニング中の肩の痛みは、その「よくわからない」に該当します。
書籍・文献には記載がなく原因がハッキリしません。
原因がわからないから、解決方法もわからないのです。
症状が似ているので、整形外科や整骨院では「トレーニング中の肩の痛みは”肩こり”」と説明を受けることもあります。

ariseは、接骨院付属パーソナルジムとして、多くの痛みを評価してきた経験・ノウハウがあります。
以下では、わたしたちの理論や臨床経験からトレーニング中の痛みを解説したいと思います。

痛みのメカニズム１）神経の癒着

トレーニング中の肩の痛みが出るメカニズムの１つに、神経の癒着があります。

人体は時間の経過とともに組織の間で癒着するものです。
首から肩にかけて走る筋肉と神経が、数十年生きてくるうちに少しずつ癒着します。
この癒着の程度は、人によって様々です。
同年代でも癒着が多い人もいれば、少ない人がいます。

癒着が多くなると、神経は筋肉に引っ張られ、一緒に移動するようになります。
この状態でトレーニングすると、神経が筋肉に引っ張られて、神経にダメージが生じます。

トレーニングすると痛みが強くなるのは、このメカニズムのためです。
一晩すると神経は回復し、症状が少し減ります。
しかし、また仕事などで使うと症状がひどくなったりします。

痛みのメカニズム２）神経の圧迫

トレーニング中の肩の痛みが出るメカニズムには、もう１つあります。
それは神経の圧迫です。

先ほどみたように神経は筋肉と癒着します。
本来ある程度自由に移動できる神経は、癒着すると同じ場所に固定されます。
※「ある程度自由」手の甲にある静脈が触ると少し動くように神経も少し移動できます

筋肉は収縮すると膨らみます。
固定された神経は、隣の筋肉が収縮するときの膨らみから逃げることができなくなり、圧迫を受けます。

神経が圧迫される理由は、以下の２つの条件が重なったときと考えています。
１．癒着した神経が自由に移動できない
２．周辺の筋肉が発達している

２つ目の「周辺の筋肉が発達している」に着目してもらうと、トレーニングを行っている人に多いことも納得できます。

神経の癒着には筋膜リリースが有効

神経が筋肉に引っ張られるので、神経と筋肉をリリース（はがす）ことで、神経が筋肉に引っ張られなくなります。
そのためには、「筋膜リリース」という技術が効果的です。

ややこしいですが、神経をリリースする技術も「筋膜リリース」といいます。
これはFasciaを筋膜という訳語にしたことが原因ですが、ここでは割愛します。

私たちの目指すパーソナルトレーニング

残念ながら、痛みが原因でウェイトトレーニングを思いどおりにできない方が多くいます。
痛みと筋肉のパーソナルジム ariseは、そんな方を一人でも減らして、世界の健康に寄与したいと思い、活動しています。

私たちは数多くの痛みを見ることで、トレーニング中に生じる痛みを研究してきました。
だから、予想される痛みを解決しながらトレーニング指導を行うことができます。

もしトレーニング中の痛みでお困りでしたら、お気軽にご相談ください。